8月に妻とともに愛犬(ミニシュナ、2才)をドバイに迎えたわけですが、犬をドバイに送ることは想像以上に大変でした。今回は「娘がドバイにやって来るまで」を紹介します。
日本から海外に犬を送る場合、「その後、日本に連れて帰ることを念頭に置くかどうか」で手順が異なります。 我が家は2年後(多分ね)日本に帰る予定ですので、日本に再入国させるための手順も同時に揃えていく必要がありました。 主な手順は次の通り。 <日本から出国させるために> ①マイクロチップ装着(メーカー証明書&医師の証明書要、ともに英語) ②狂犬病、レストスピラ症に感染していないことを証明する医師の証明書(英語、日本語の場合は訳文を付ける) ③マイクロチップ装着後の狂犬病予防接種(英語、日本語の場合は訳文を付ける) ④通関証明書→通常は出国する空港に予約し、直前に診察を受け交付してもらう。今回は念のため横浜で事前&関空で受診のダブル体制とした。結果的に正解。 <日本に再入国させるために> ⑤マイクロチップ挿入後に2回以上、狂犬病予防接種をしていることの証明書(30日以上の間隔要) ⑥⑤の条件を満たした上で、血清中の狂犬病抗体価が規定以上であることの証明書 ⑦1年以上の期間を空けずに狂犬病予防接種を受けていることの証明書 ⑤の証明書は2年間有効期間があるため、その期間内であれば、⑥のみしっかり行えば(行った先で狂犬病接種のみ受けていれば)、帰国時に12時間以内の拘留のみ(旧法規においては2週間だった)で再入国させることができます。一つでも不備があった場合、180日の間税関で係留され、狂犬病感染の有無を確認されることに!!以前の2週間係留でも死んじゃうワンニャンが多くいたそうです... 2年を超え、⑤の証明書が失効してしまった場合は、行った先で血清抗体価の再検査と180日以上の現地待機を行う必要がある-つまり、実際に帰国する180日以上前に準備を始める必要がある、ということです。 今回、一番苦労したのが、意外にも②。農林水産省のHPに参考となるフォームがあるわけでなく、また獣医師の間で「コレ」といった定型フォームがあるわけでないので、かかり付けの獣医さんも含めて「右も左も判らない」状態に陥ってしまいました。正直、「獣医さんに頼めば、プロなんだし大丈夫だろう」と思ってました。一度、日本語で診断書を出してもらい、私が英訳した上でドバイの業者に見てもらったところ、思いっきりダメ出しを喰らいました。 結局、私とドバイの業者で診断書フォームを日英併記で作成し、日本の獣医師に内容を確認してもらった上でサインしてもらう、という手を使いました。このやり取りで時間を取られ、余裕を持って始めたはずの準備がギリギリに。日本側で奔走していた妻には相当な負担だったと思います。 さて、実際の移動です。 動物を航空機に乗せるには、IATA認定のケージに入れる必要があります。少し前から、ケージに慣れさせるために、ケージ内で食事させたり休ませたりして、「ケージは楽しいところ」と刷り込んでおきます...あんま、楽しそうじゃないね。 では出発。できるだけ負担がかからないように、関空~ドバイのエミレーツ直行便を選択しました。 が!エミレーツの貨物管理を受託しているJALカーゴは19時に受付終了。18時には「預けに来てくれ」と...実際に乗せるのは23時過ぎ。その間、どう扱われるのかなどなど一切説明なし。預ける際に業者さんに同行しJALカーゴの窓口に行きましたが、不安なことこの上なし。窓口を離れてから搭乗までの6時間は全くの「Unknown」状態になってしまう。聞いても「大丈夫」と言われるだけで、大いに不満。外で荷物を運んでいるJALカーゴのアンちゃん達はヤンキー丸出しで、仕事ぶりは実に雑。失礼だが、十分にケアしてもらえるとはとても思えず、ただ不安が増すばかり。エミレーツおよびドバイ側業者は、到着後どんな流れになっていて、体調を崩している場合等にどう対応するか、万一の場合の連絡方法...などをしっかり説明してくれたというのに。他に選択肢があるなら、JALカーゴには頼みたくない。コレ本音。 不安いっぱいながら、せめてJALカーゴに預ける前にたくさん散歩させ、休養を取らせておきました。大丈夫かなぁ...羽田便出発からカウントすると、実に22時間超の旅になってしまいます。ドバイで迎えに行くまで、17時間独りぼっち。ゴメン、頑張れ... 貨物室内は20℃に空調が保たれ、遮音が良くない以外は、そう悪い環境ではないそう。ちなみに事前にHP等でチェックしたから知っていた内容であって、JALカーゴからは説明なしでした。もう!しっかり頼むよ。搭乗前に散歩までしてくれる航空会社もあるんだぞ! ドバイに着いてからは、「動物通関には通常4時間ほどかかるため、ある程度の時間を置いて迎えに来るように」との連絡をドバイ側業者から事前に受けていました。通関後に十分なケアをしてくれる、とのことでしたが、妻ともども娘が心配で気が気でなく、自分達の休憩もそこそこに業者のオフィスに迎えに行きました。 ...娘は思いのほか元気で、オフィスで妻に飛びついて来ました。良かった良かった。ドバイ側の業者から到着時の様子や到着後ケアの内容、当面の注意事項など説明を受けましたよ。水をたくさん飲み、ゴハンも食べたそうです。JAL側でも、この半分でも神経を遣ってくれれば良かったんだが。まぁ落第点ですな。 この日は自宅でゆっくりと休ませました。お犬さまさま。 翌日、ジュメイラビーチに散歩に連れて行きました(ホントは、パブリックビーチは犬NG。この日は誰もいなかったので、ちょっと失礼)。娘はすっかり元気で、海岸線を走り回っていました。ホッと一安心です。 イスラム圏は決して犬を飼いやすい環境ではありませんが、やはり家族が一緒にいられることは大きな喜び。これからどんなことが起こるのでしょうね? ちなみに、今回娘の搬送に要した費用は、私のドバイ~日本往復・エコノミー料金の倍以上でした。むむむ...
by enjoydubai
| 2006-09-16 02:56
| ドバイで犬と暮らす
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